キミのはじめてを。
一目惚れ?!
朝のホームルームも終わり、転校生の芳野くんの席のまわりには人が集まっていた。
「どこから来たの?」
「そんな遠くじゃないよ。都内のもっと田舎のところ」
「前の学校ではなんて呼ばれてた?」
「そうだな、うーん……普通に名字とか名前かな」
「彼女いるの?!」
「あはは、いないよ!」
主に女子からの質問攻めにもニコニコ笑顔で答えていく芳野くん。
芳野くんと仲良くなりたい女子が席周辺にたくさん集まってきているため、必然的に私もクラスメイトと距離が近くなっていた。
1時間目の授業の準備をしていると、芳野くんのところに集まっていた女の子の足が机に当たって、私のペンケースが床に落ちた。
「…………あっ」
「ご、ごめ………す、すいません落としちゃって!!こ、壊れてませんか?」
「大丈夫だよ」
「本当にごめんね!!……行こっ!」
ぴゅっと一目散に逃げていく女の子。その様子を見たほかの子もぱらぱらと席に戻っていく。
……また怖がられてしまった。
「……瑠璃川さん」
「…………」
「ねえ」
「……へっ?」
「あっよかった、こっち向いてくれた。もし瑠璃川さんがよければ、お昼休みに校内を案内してくれないかな」
「えっ、な、なんで?」
「なんでって……隣の席だから?」
友達を作るにはまず隣の席の子からだよねとニコニコ笑顔で言う芳野くんに、沈みかけていた私の心が救われたような気がした。
「どこから来たの?」
「そんな遠くじゃないよ。都内のもっと田舎のところ」
「前の学校ではなんて呼ばれてた?」
「そうだな、うーん……普通に名字とか名前かな」
「彼女いるの?!」
「あはは、いないよ!」
主に女子からの質問攻めにもニコニコ笑顔で答えていく芳野くん。
芳野くんと仲良くなりたい女子が席周辺にたくさん集まってきているため、必然的に私もクラスメイトと距離が近くなっていた。
1時間目の授業の準備をしていると、芳野くんのところに集まっていた女の子の足が机に当たって、私のペンケースが床に落ちた。
「…………あっ」
「ご、ごめ………す、すいません落としちゃって!!こ、壊れてませんか?」
「大丈夫だよ」
「本当にごめんね!!……行こっ!」
ぴゅっと一目散に逃げていく女の子。その様子を見たほかの子もぱらぱらと席に戻っていく。
……また怖がられてしまった。
「……瑠璃川さん」
「…………」
「ねえ」
「……へっ?」
「あっよかった、こっち向いてくれた。もし瑠璃川さんがよければ、お昼休みに校内を案内してくれないかな」
「えっ、な、なんで?」
「なんでって……隣の席だから?」
友達を作るにはまず隣の席の子からだよねとニコニコ笑顔で言う芳野くんに、沈みかけていた私の心が救われたような気がした。