コガレル(番外編)~弥生ホリック~
師匠と呼べる人の元で、本人の言うには “修行してる" そうだ。
「どうしたの?」
「真田さんには会えたんですか?」
質問に質問で返してくる冬馬君。
冬馬君は不思議な人だ。
私が沈みそうなのをタイミング良く救い上げようとしてくれる。
「圭さん、まだ仕事中なの」
「そうですか。今弥生さん、どこですか?」
「ここ? お台場」
「混んでなければ10分で行けるんで、」
冬馬君は都会に染まってしまったのかと思った。
俗に言われる『チャラい』男の子になってしまったのかと…だって、
「鬼の居ぬ間にデートしませんか?」なんて…