幸せの晴れ


夜になり瑞穂ちゃんと新くんが帰って行った。


リビングの後片付けをしているとピンポーンとチャイムが鳴り、

ガチャリと鍵の開く音が聞こえた。


リビングのドアを開け廊下の先の玄関を見ると、そこには清水さんの姿。


手にはカバンと紙袋、それに花束も持っている。


靴を脱ぎリビングに足を進めた清水さんは、


「陽菜ちゃん、誕生日おめでとう。」


その花束を私に差し出した。


もちろん私はビックリしてしまった。


花束を受け取り驚いたままの顔で清水さんを見る。


「17歳になったんだよね?
おめでとう。」

「ありがとう。
でも…どうして?」
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