幸せの晴れ


「何で陽菜ちゃんは誰ともツルまないの?」


未だに話しかけてくる晴也。


「………。」


私は晴也の問いかけに耳を傾ける事なく読書を続けていた。


「陽菜ちゃんはさ、放課後何してんの?

今度一緒にカラオケ行かない?」

「………。」

「どんな音楽聴く?」

「………。」


何も答えない私に、晴也は諦める事なく話しかけてくる。


「陽菜ちゃんてさ、いつも寂しそうな顔してるよ。」


晴也がポツリと言った言葉に私は本を閉じると立ち上がる。
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