幸せの晴れ
少しだけ過去を思い出し暗い気分になる。
「ごめん、暗くなっちゃったね。さっ、次はどうする?」
私は明るい声を出し立ち上がる。
晴也も立ち上がり、何も言わず私の手を握ってくれた。
晴也の暖かい手に、今だけは1人じゃないと思えた。
水族館をあとにした私達は、
休憩をする為に水族館の近くにあったカフェに入った。
「人、沢山いたけど結構楽しかったね。」
と、晴也はアイスコーヒーをストローで掻き混ぜながら私を見た。
「そうだね。こんなに歩いたのは久しぶり。」
私ははき慣れていないミュールに、少し足が痛かった。