人面瘡
☆☆☆

人面そうというは日本中に知られている妖怪だということは、すでに調べていたので知っていた。


けれどそれを更に調べて行くと、全国的に知られている『首なし女』という幽霊に結びついた。


その由来は人面そうの呪いと同じで、体をバラバラに切断されて殺された女が夜な夜な歩き出すと言うものだった。


こちらも、首だけが見つからずにどこかに埋まったままだと記載されている。


「人面そうのすべてはここに行きつくな」


雄生は記事を読んでそう呟いた。


体をバラバラにされて首だけ見つかってない女の呪い。


それが今もジンクスとして根付いているのだ。


「雄生。こっちにはイラストが載ってる」


首なし女の記事を読んでいたあたしはそう言った。


白黒のイラストだけれど、その女はあたしの膝に出て来たあの顔に似ている気がした。
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