人面瘡
「この女の名前は?」


「おつねって書いてある」


当然ながら、その名前に聞き覚えはなかった。


あたしには無関係な女の呪いだ。
「おつねか。こいつが呪いの発信源だとして、どうすればその呪いが解けるかどうかだな」


雄生はそう言い、記事に視線を走らせ始めたのだった。

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