人面瘡
掃除をしながらも、チラチラとこちらを見ているのだ。


目が合ってしまいそうになったあたしは慌てて視線を逸らせた。


学生だとバレたら、きっと図書館から追い出されてしまう。


もう少し、おつねについて調べておきたかった。


あたしは読み終わった妖怪の本を手に席を立ったのだった。
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