極甘ウエディング~ようこそ俺の花嫁さん~
「やっぱり、嫌な思いをさせてしまったようだな」
「いえ、そんなことは……」
「でも今、余計なこと考えていないか?」
余計なことかはわからないけど、お義母様の話を聞いて少なからず結婚するということのハードルは上がった気がする。
そうじゃなくても元々高いハードルなのに……。
「……私でいいのかな、とは、やっぱり思います」
「ほら、やっぱり考えてる。余計なこと」
「だって……」
間が持たなくなって、「いただきます」とデザート用のフォークとナイフを手に取る。
黙って艶のあるそこにナイフを入れると、中からはしっとりとしたショコラのムースが現れた。
フォークでカットした一口を口に運ぶ私をフッと笑い、慶太さんは席を立ち上がる。
濃厚で深みのある甘さに静かに感激していると、慶太さんが私の掛けるすぐ横へと近付いた。