極甘ウエディング~ようこそ俺の花嫁さん~
「ありがとうございます。拝見しますね」
二人を前に、長谷川さんが預かった紙を開いていく。
隣でそれを見守りながら、長谷川さんの緊張が伝染してくるようだった。
黙って紙面に見入る長谷川さんを見つめる。
確認していくその瞳が微かに揺れるのを目撃し、気付かれないように視線を外した。
だめ、だったか……。
「……ありがとうございます。やっぱり……お父様はご出席していただけそうにないですか?」
長谷川さんの問い掛けに、二人に沈黙が落ちる。
困ったように視線を落とした怜さんの隣、美陽さんが空気を取り持つように微笑みを浮かべた。
「すみません……母に、連絡してみたのですが、私とは話したくないと、取り次いでもらえずで……」
自分の結婚式に父親が出席を拒んでいる。
その事態に一番困っているのは美陽さんに違いない。