極甘ウエディング~ようこそ俺の花嫁さん~
顔を上げると、スーツの男性が一人。
「あっ……!」
近付く微笑を浮かべたその顔に、思わず声を上げていた。
思いっきり失礼なリアクションを取ってしまい、慌てて頭を下げ「こんにちは」と挨拶をする。
この間、慶太さんの会社に訪れた帰り、ばったりお会いした慶太さんの弟。
今日は隣にお母様の姿はなく一人のようだ。
「この間はどうも」
私の目の前までやってきた彼は感じよく微笑み、私の顔をじっと見つめる。
その視線が遠慮のない印象を受け、笑顔を作りつつ無意識に目を伏せていた。
「園咲悠太と申します」
「あっ、私は、柏――」
「のどかさん、ですよね。兄から伺ってます」
「あ……そう、でしたか……」