極甘ウエディング~ようこそ俺の花嫁さん~
「え……旅行、ですか?」
「休み合わせて、どうかな? 何日もはスケジュール的に厳しいけど、のどかは行きたいところある?」
「それなら、熱海に行きたいです!」
どこか行きたいところはないかと言われて即答していた。
ずっと行きたいと思いながら、叶わなかった。
いつか時間を作って……と思いながら、なかなかその機会は訪れず。
仕事のスケジュールを調整して、計画を立てる。
そこまでの行動に行き着かなかった。
ましてやひとり旅だ。
行きたい気持ちは有りながらも、“よし、行こう!”と思い立つタイミングは訪れなかった。
「熱海、か……」
「……あっ、他に行きたいところがあったなら、別にそっちでも――」
「いや、行こう」
慶太さんは横から私を抱き寄せ耳元に近付くと、「熱海で決まり」と囁くように言ってくれる。
神原さんにスケジュールの確認をしてもらうと、ベッドから起き上がった。