極甘ウエディング~ようこそ俺の花嫁さん~
穏やかで余裕があって、優しい人だというのは、知り合って接した僅かな時間でわかってきた。
だけど、趣味はなんだとか、好きな食べ物や嫌いな食べ物、休日は何をして過ごしているのかとか、全くわからない。
私の好きなものが嫌いだったり、その逆だとか、もしかしたら意外な趣味があるかもしれない。
自分から歩み寄っていかなくては、相手のことを知るなんてできないと思う。
「俺のことを、知りたい……?」
慶太さんの声は、どこか不思議そうな調子だった。
思いがけないことを言われた、そんな様子だ。
「はい……そう、思ってます」
「それは、嬉しいな。のどかが、俺のことに興味を持ってくれるなんて」
繋いでいる手を解いた慶太さんは、指を交互に絡ませて私の手を握り直す。
そろりと顔を向けると、その横顔にほんのり笑みを浮かべていた。
「どこか、二人で旅行にでも行こうか?」