極甘ウエディング~ようこそ俺の花嫁さん~
怖い気持ちを完全に払拭できたわけではない。
だけど、慶太さんの気持ちが、凍てついた私の心を確実に溶かしている。
「慶太さんが私のことを大事にしてくれて、私……感情は抜きでって、思ってたのに……いつの間にか……」
微笑みかけられると温かくなって、触れられるとドキドキして、いつからか無意識に慶太さんのことを考えるようになっていた。
この感情は、もうずっと昔に忘れた、恋愛感情……?
「ごめんなさい、よくわからないこと言って、私、酔ってるみた――」
「怖くないよ」
何を伝えたいのかわからなくなってきて、誤魔化そうとした私の言葉を、慶太さんが静かに遮った。
抱いた私の髪を宥めるように撫でながら、もう一度「怖くなんてない」と口にする。
「俺は、のどか……君しか愛さないし、愛せない。だから、怖がらずに愛されてほしい」