極甘ウエディング~ようこそ俺の花嫁さん~


「俺に抱きついたまま、そのまま寝ちゃってた」

「えっ……!」


う、うそ?!


身体がおかしくなってしまいそうで、ちょっと待ってほしいとお願いすると、慶太さんは「もう降参?」と意地悪く囁きながらも私を優しく抱き締めてくれた。

ワインの酔いと、与えられた甘い刺激に、くらくらしていたのは確か。

包み込んでくれた慶太さんの体温が心地よくて、自分からもぎゅっと抱きついていた。

でもまさか、そのまま力尽きてしまうなんて……。

自分の有り得なさにゾッとしていると、横になったまま私を見つめる慶太さんがクスクスと笑い出す。


「す、すみません、私……」

「ん? なんで謝るの?」

「だって……その、途中で、寝ちゃうとか、有り得ない……」

「あー、確かに、お預けくらった感じ?」

< 267 / 358 >

この作品をシェア

pagetop