極甘ウエディング~ようこそ俺の花嫁さん~
つい声を荒げてしまっていた。
私の様子を見て、澄子叔母さんは目を伏せ弱々しく笑みを浮かべる。
また話の全容を曖昧にされてしまいそうで、「澄子叔母さん」と私は名前を呼ぶ。
「どうして急にこんな話になったか、ちゃんと説明して」
「……園咲さんが、あなたを結婚相手としてほしいと、申し出てきたのがこの話の始まりよ」
その始まりが私にはさっぱりだった。
どうして私なんかが突然結婚相手として抜擢されてしまうのか。
それがまず意味がわからない。
「言ってなかったけど……私、あの人に会ったことあるの」
「ハワイの挙式に同行した時でしょ?」
私が告げるより先に、澄子叔母さんはそのことを口にした。
「じゃあ、あの日会ったあとに?」
「いえ、違うわ。それよりも前から、彼は私に会いに来て結婚の話を持ちかけていたの」