極甘ウエディング~ようこそ俺の花嫁さん~


「約束してください。あなたに何かあったら、私は生きていけない」

「そんな……大袈裟です」

「大袈裟? そんなことない。きっと、抜け殻みたいになって、生きる屍状態になります」


そんなことを言って微笑まれてしまえば、私の頬はむやみに熱を持ち始める。

出会って間もないけど、園咲さんは私が困ってしまうようなことを知ってか知らずかサラッと言ってくれる。

確信犯ならまだしも、心から自然に言ってくるような様子だから、毎回反応に困る。

怒るに怒れない状態だ。

結婚の申し込みにきたあの日も、私が話をしに出向いた時もそうだった。

内容は強引なのに、それを彼の口調や態度がカバーしてしまって、文句も頭に浮かんでこなくなる。

園咲さんはなぜ、出会って間もない私にそんな言葉を次々と言えるのだろうか……。

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