極甘ウエディング~ようこそ俺の花嫁さん~
コンシェルジュ付きのエントランスに、カードキーを使わなくてはいけないエレベーターの高層マンション。
こんな私の日常生活では考えられない場所が、これから生活の拠点となる。
いまいちピンとこないというか、現実味にかけている。
乗り込んだエレベーターは音なく上昇し、目的階へとたどり着く。
さっきまで腰に手を回していた園咲さんは、今度は私の手を取り繋ぐと、出たエレベーターを背に右側へと歩いていく。
突然取られた手に、心臓が驚いたように跳ね上がっていた。
触れられた手は、初めて指を絡めて繋がれる。
これから結婚をする相手なのだから、このくらい何ともないことかもしれない。
でも、結婚するということ自体に気持ちが追いついていない私にとっては、ちょっと触れられることでも大したことなのだ。