極甘ウエディング~ようこそ俺の花嫁さん~
電球色の落ち着いた照明が灯る共有通路は、ダークグレーの絨毯が足元をソフトに受け止める。
濃い木目調の艶々な壁が続き、住居入り口のドアはブラックで落ち着いた高級感があった。
突き当たりの部屋前に着くと、園咲さんは私の手を繋いだままさっきのカードキーを使ってドアを解錠する。
扉を開くとやっと手を離し、「どうぞ」と先に中に入るように背中をそっと押された。
「お邪魔、します……」
足を踏み入れた玄関は想像を超えた広さだった。
私の感覚からいったら、ここだけで一部屋分といったところだ。
自分の顔が映るほど綺麗な大理石の床に落ち着かない。
一段上がった先の廊下は、落ち着いたダークブラウンの木目調の床が続き、白い壁の間、床と同じカラーの扉が並んでいる。
「お邪魔します、じゃ、他人の家に来たみたいじゃないか?」
「あ……つい、そんな気分に……」
挙動不審気味にキョロキョロとしている私を、園咲さんはフッと笑う。
先に靴を脱いで上がると、手を差し出して「おいで」と呼ばれた。