極甘ウエディング~ようこそ俺の花嫁さん~
手が離され、一人そろそろとリビングの中央まで歩いていく。
部屋全体は白いクロスだけど、床が濃い色の木目調のせいか落ち着いた雰囲気がある。
リビング内にあるストリップ階段は踏み板が床と同じ色で、骨組みや手すりは黒い。
ここから見上げる中二階も広そうな予感がする。
「その上は、スクリーンでも入れて、家庭用シアターにでもしようと思ってるけど、映画は好き?」
「あ、はい……」
スクリーンを入れて家庭用シアターって……ちょっと、とんでもなくすごいんですけど!
三十八階からの眺望も圧巻だった。
遥か先の街までが見渡せ、陽が落ちれば最高の夜景を独り占めできるのが想像できる。
窓のすぐ側から外の景色を眺めていると、背後に園咲さんが立つ気配を感じ取った。
振り返ろうとした時、後ろから腕が回される。
突然両腕ごと抱き締められてしまい、身体が緊張で固まった。