極甘ウエディング~ようこそ俺の花嫁さん~
「じゃあ、呼んでみて」
「えっ……い、今、ですか」
「うん。可愛いのどかの声で呼ばれてみたい」
そんなことを言われたら余計に言いづらくなる。
でも、「呼べないと離さないよ?」なんて追い討ちをかけられてしまい、赤面した顔を俯かせたまま意を決して口を開いた。
「け……慶太、さん」
出した声は明らかにおかしかった。
名前を呼ぶ。
たったそれだけのことなのに、どうしてこんなに心拍が乱れて恥ずかしくなるのか自分自身に戸惑っていた。
ここに来るまで紳士で穏やかだった慶太さん。
そんな彼がいきなり私を抱き締め、囁くように名前を呼び、「離さない」なんて強引なことを口にしたギャップに、完全やられてしまっている。
二人きりになって見せられた彼のもう一つの姿は、私の心臓を壊れそうなほど高鳴らせていた。