【完】今日から、お前は俺のモノ

多くの拍手の中に俺たちは包まれて
ステージに上がる。



淡々と進んでいく司会に
女子は残りめいだけ。



……めい大丈夫かよ…。




不安……だけど……
チラリとめいを横目に覗く。






……っ!!

……これだから目が離せねぇんだよめいは。





そこには周りを引きつける凛とした
キッとした目。
生徒の皆には一切緊張してることを
伝わらせないような、強いめいの姿があった






「お次は……花崎めいさん!!」
「スピーチをどうぞ!!」
その司会の声で全校生徒がめいが
大きな拍手の中で壇上に立つ。



その姿は……
いつものめいからは想像出来ない姿でーーー





……。
俺も、カッコイイって思うよ、ホントに。






「まず、私は
沢山の人に支えられて今があります。
小さな頃から支えてくれた幼馴染。
今を支えてくれるクラスの皆。
私を応援してくれる、先生方。
その期待に答えるべき、精一杯努めます!
私は……」





やべぇ。めい、かっけーよ!!!
初めて……こんなめいを見たわ、俺。




もうダントツのめいのスピーチ……
他の立候補者がもう下を向いてるし…




「…投票よろしくお願いします!」
めいのスピーチが終わった……。



……。




生徒は拍手の手が止まる。
それから……





パッ……パチパチパチ!!!!





どのスピーチ者よりより
大きい拍手が会場を包む。




めいはほっとした表情で……
「素晴らしいスピーチでしたね…」
司会者もめいのスピーチに予想外すぎて
驚いてタジタジだ。






……っはぁ……俺も頑張ろう……





「お次は男子で 綾瀬 颯太さんお願いします」

「……っはい!」






キャァーッ!!!
……パチパチパチ!!

奇声と拍手に包まれて
俺は無事に
スピーチを終えたのだった。
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