【完】今日から、お前は俺のモノ
ピンクのリストバンドをつけた颯太、



赤いバスケシューズの湊君、



2人が同時にコートに入る。




ピーーーッ!!!!


うぉぉぉぉぉお!!!!!


会場の視線が一斉に試合に注がれる……!!



バシッ!!次々とどちらのチームも
譲らず点数を伸ばしていくーーー




……残り1分……!!!



点差はわずか2点のリード……。


しかも今は相手ボール……!!!



……まずい……っ





パスッ!!



滑らかに弧を描いたボールは
ネットにそのまま入る……
それは相手のゴール……





……っ!!湊君……!!
あんな場所からシュートするなんて……!!



142 対 143……!!



…………追いつかれた!!!!!



「うぉぉぉぉぉお!!!!!」
「……っこれはあの東海高校に勝てんじゃねーの!!!」

観客の声が特別席まで聞こえる。



颯太も、もう体力の限界で
明らかにスピードが落ちてる……



……っ!!残り30秒!!





ーーーーーこのまま負けるなんて嫌!!!!




玲於が相手チームのボールをカットして…






ーーーーーーー残り15秒。




……っ!!

玲於、あんなとこの颯太にパス!?!?



颯太はゴールの反対側……!!



あの位置からのシュートは難しい……!!









…………でも!!!まだ諦めたくない!!




ーーーーー残り5秒。




ーーーー颯太がシュートの体制に入る




「颯太!!!!絶対決めろぉぉお!!!」



気づいた時には私は叫んでいた。






パスッ…………






……は、入った…………?





ピーーーーーーッ!!!!!


試合終了のホイッスルが鳴り…
会場が静まって……




「…………うぉぉぉぉぉお!!!!!」
「何、今の!!!!!」





145 対 143……



「勝った!!!!!!」
美咲の大声が響く。




……勝ったんだ……!!!!!



気付いたら私は席から身を乗り出していた。



「めい!!!!!」

……コートから私の名前……?



コートに目を落とすと……



颯太!!!!


「勝ったぞ!!!!!」



……ちょっと颯太!?!?


こんな大勢の前で……!!!


相変わらず恥ずかしいことばっかり……






でも…………






「……颯太……



ありがとう!!!!!」




さっきまで恥ずかしいと思っていたのに
そんなの忘れて、






私も身を乗り出して叫んでいたんだ.*・゚

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