『、、、泣いただろ?』〜幼馴染の涙の理由


そんなとこまで見てなかった。

やっぱり伊織はいつだって冷静で頼りになる。




「本当に心配かけてごめんね?お母さんったら相変わらずなんだから〜。でも、、、安心した、、、!良かった、、、っ、、、。」


何故が涙が溢れそうになって必死に顔を擦る。



すると伊織が勢いよく立ち上がり、玄関の方へと向かって行く。


「、、、え?!いお兄?!何処行くの?もしかして帰っちゃうの?」

慌てて伊織の後を追いかける。



「ご馳走さま。俺も明日早いから、、、帰るわ。鈴も戸締りして早く寝ろよ。」


振り返りもせずに靴を履く伊織の服を
思わず掴む。
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