『、、、泣いただろ?』〜幼馴染の涙の理由
日が落ちかけ、アパートから持ってきた食材で料理を作り始めた。
得意な事はこれしかない。
久しぶりにみた伊織は、更に痩せていて少し病的な感じだった。
取り敢えず、これを食べてもらってから想いを伝えよう。
ドキドキしながら、伊織を待った。
左手も腫れはあるものの、支障がない程度になってきて病院は行かなかった。
するとチャイムが鳴って誰か来たみたいだ。
伊織にしては早すぎる帰宅に疑問に思いながら、インターフォンの画面を覗く。
そこに映るのは、綺麗な女性。
心臓が煩く騒ぎ出す。