『、、、泣いただろ？』〜幼馴染の涙の理由

彼女は伊織の結婚相手。
そんな彼女が家に来るなんて当たり前だ。

もしかしたら合鍵とか持ってるかも。



こんな自分がいていい筈がない。

慌てて頭を下げた。


「すみませんっ、、！あのっ、、すぐに出て行きますので留守をお願いしますっ！！！本当に申し訳ありませんでした、、、。」

中へ入って携帯と財布を持って外へ飛び出そうとすると彼女の背後に感じる人の気配に顔を上げた。


「、、、鈴。」


よく知っている低い声。
表情はよく分からない顔をしていた。

「なんでまだいるんだ。お前は、、本当に。」


「ご、ごめんなさいっ、、、！鍵もないから出て行くと物騒かなって思って、彼女にも申し訳ない事になってしまって。ちゃんと、、！」