泥沼!? 夢見るオトメの恋愛事情【完】
天井を眺めながら、ふたりの顔を思い浮かべる。
今のままでも、居心地はいいが、それでは不誠実すぎる。
単なる優しさに甘えただけだ。
センへの気持ちを絶ちきることを考えると、胸がしめつけられる。
彼の笑った顔。怒った顔。ふてた顔。喜んだ顔。
それは、今の立ち位置だから見えたものだ。
友達よりは仲良しで、
恋人よりは疎遠。
この関係は嫌いじゃない。
縮まらない距離も、
さらせない気持ちも、
全てが、センに恋した歴史。