イジワル同期の独占欲に火をつけてしまいました
「だって、拓海、なんかすごく機嫌悪いんですもん……」
あんな拒絶オーラを出されたら、怖くて近づけないし話しかける隙なんてない。
しょんぼりしながら拓海に背を向け個室を見回す。
同期の子なのか、仲のいい女の子と楽しげに話をしていたスミレさんと目が合うと、笑顔でファイティングポーズを送られた。
『がんばって、告白しなよ』というエールだろう。
ごめんなさい、スミレさん。そのエールに答えられる気がしません。
「まぁ、佳奈ちゃんが突然こんなに可愛くなって飲み会に来たら、窪田が不機嫌になる気持ちもわかるけどな」
くっくっとのどの奥を鳴らしながら、川口さんが私の肩越しに拓海を眺める。
戸惑いながら川口さんを見上げると、優しく微笑みかけられた。
「佳奈ちゃん、もっと自信をもっていいよ。佳奈ちゃんは本当に可愛いから」
「いやいやいやいや……」
慌てて首を左右に振ろうとすると、両手で後頭部を優しく抑えられ至近距離でみつめられる。