イジワル同期の独占欲に火をつけてしまいました
「この髪型すごく似合ってるし、眼鏡をかけてないほうが可愛い顔がよく見えていいね」
「あ、ありがとうございます。スミレさんの紹介してくれた美容師さんが上手で……」
「可愛いからなでまわしたくなる」
私の言葉を聞きもせず、わしゃわしゃと容赦なく頭をなでられる。
首をすくめた私がおとなしくされるがままになっていると、背後でガタンと誰かが乱暴に立ち上がる音がした。
そして、大股でこちらに近づいてくる足音。
不穏な空気を感じ取ったのか、一瞬その場がしんと静まった。
川口さんが私の頭に手を置いたまま、視線を上げて小さく笑う。
なんだろう……。
不思議に思って私も川口さんの視線の先を追いかけ振り返ると、そこに拓海が立っていた。
「拓海……」
そんな怖い顔をしてどうしたんだろう。
そう思っていると、拓海は私の頭の上にあった川口さんの手を払い落とした。