彼の甘い包囲網
「ゆ、夢じゃないよ……」
小さな声で呟いて少しだけ振り返って奏多を見る。
憂いを含んだ色香が漂う紅茶色の瞳。
真っ直ぐ見つめ返されて息が止まりそうになる。
ああ、もう。
男性なのに、どうしてこんなに綺麗で色っぽいの。
真っ赤な顔で、そんなことしか口に出せない私が間抜けに思える。
恋愛事に慣れていたらきっともっと素敵に振る舞える筈なのに。
私なんて。
やっと自覚した気持ちを伝えるだけでこんなにイッパイイッパイ。
「……本当にお前は……っ」
「ん……んんっ?」
半分振り返っただけの私の顎を器用に捉えて奏多が私の唇を塞いだ。
まるで何かに急かされているような、性急で噛み付くようなキス。
私の顔が更に真っ赤に染まって、息つぎすら苦しくなってきたところで奏多がやっと唇を離してくれた。
「……破壊力ありすぎ……」
何故か拗ねたように俯いて奏多が言う。
え?
何で奏多が拗ねるの!
私は奏多を宥めたかっただけなのに……!
「……意味、わかんない……」
「わからなくていい……無自覚だろ、どうせ」
まだ拗ねた態度の奏多。
ムッと唇を尖らせて、奏多を見上げると。
「……頼むからそれ以上はやめて」
と、奏多の片手で瞳を覆われた。
フワッと奏多のシトラスが薫る。
爽やかな筈なのに、何処か甘い香り。
「でも、もう少し楓を味わいたい……」
聞いたことがないくらい艶やかな奏多の声にドクン、と心臓が大きな音を立てた。
同時に首筋に感じる柔らかくて熱い感触。
瞳を覆われているせいか感覚が敏感になる。
「ひゃっ……!」
またまた色気のない私の反応。
カアアッとひいた筈の火照りが蘇る。
もう、本当に心臓に悪い……!
小さな声で呟いて少しだけ振り返って奏多を見る。
憂いを含んだ色香が漂う紅茶色の瞳。
真っ直ぐ見つめ返されて息が止まりそうになる。
ああ、もう。
男性なのに、どうしてこんなに綺麗で色っぽいの。
真っ赤な顔で、そんなことしか口に出せない私が間抜けに思える。
恋愛事に慣れていたらきっともっと素敵に振る舞える筈なのに。
私なんて。
やっと自覚した気持ちを伝えるだけでこんなにイッパイイッパイ。
「……本当にお前は……っ」
「ん……んんっ?」
半分振り返っただけの私の顎を器用に捉えて奏多が私の唇を塞いだ。
まるで何かに急かされているような、性急で噛み付くようなキス。
私の顔が更に真っ赤に染まって、息つぎすら苦しくなってきたところで奏多がやっと唇を離してくれた。
「……破壊力ありすぎ……」
何故か拗ねたように俯いて奏多が言う。
え?
何で奏多が拗ねるの!
私は奏多を宥めたかっただけなのに……!
「……意味、わかんない……」
「わからなくていい……無自覚だろ、どうせ」
まだ拗ねた態度の奏多。
ムッと唇を尖らせて、奏多を見上げると。
「……頼むからそれ以上はやめて」
と、奏多の片手で瞳を覆われた。
フワッと奏多のシトラスが薫る。
爽やかな筈なのに、何処か甘い香り。
「でも、もう少し楓を味わいたい……」
聞いたことがないくらい艶やかな奏多の声にドクン、と心臓が大きな音を立てた。
同時に首筋に感じる柔らかくて熱い感触。
瞳を覆われているせいか感覚が敏感になる。
「ひゃっ……!」
またまた色気のない私の反応。
カアアッとひいた筈の火照りが蘇る。
もう、本当に心臓に悪い……!