放課後○○倶楽部
「律子、毎度ながらパンツが丸見えだぞ」
「へ? きゃあっ」

 副部長が「ニシシッ」っと笑いながら律子ちゃんのお尻を突付き、それに反応したかの如く"しゅぱ"っと身体を起こして正座をしている律子ちゃん。

 何故、正座? と思ったが、俺を見上げる真っ赤に染まった顔は「見ましたね? 見ましたよね? 絶対に見ましたよね?」と書いてあったので、分かり易く大きく首を縦に振って頷いてやった。

「はうっ――伏峰(ふしみね)先輩に見られたあっ」

 このパンツ丸見え少女は梅津律子(うめづりつこ)、このクラブ唯一の一年生である。
 セミショートの髪に丸く子犬のような円らな瞳、小さく可愛らしい唇、と小柄で守ってあげたくなるオーラを醸し出しているが、意外と立派な二つの膨らみを持ち、加えてお尻は見事な安産型である。

 それと、「ドジっ子スキルを標準装備している」と部長が太鼓判を押した猛者で本当に何もないところでよく転ぶ。そして、その度にスカートを全開にするものだから、男子生徒からの人気も高い。まあ、どっち方面で人気があるのかは俺の口からは言えないけど。

「まあ……いつも見られてるわけだし、気にしない、気にしない」
「そ、そんな事ないですよっ! 毎日、パンツは変えていたって恥ずかしいものは恥ずかしいですっ」
「なら、勝負パンツを穿いて智樹を誘ってみるってどうだい?」
「そ、そんな事は――」

 全力で副部長に挑んでいく律子ちゃん。このやり取りも毎日見ているので別に止める気はないけど、その辺でやめてくれないと俺も会話に参加し難いのですけど。
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