俺様外科医に求婚されました
「安静にしていれば2、3日で退院出来るってさっき先生が言っていたし、心配いらない。大丈夫だよ」
伯父さんはそう言って、泣いている私の肩にそっと手を置いた。
「…っ、伯父さんにも伯母さんにも…っ…心配かけて…ごめんなさい」
泣きながら振り返ると、伯父さんは何も言わずに優しく頭を撫でてくれた。
涙で歪む視界の中、伯母さんは何か言いたそうだったけれど。
私があまりに泣きじゃくっていたからか、何も言わずにいてくれて。病院の面会事情などを私に教えてくれた。
「だから、そろそろ帰りましょう。疲れただろうし、きっと朝まで眠ると思うわ」
「…はい」
母のそばについていたい気持ちを我慢して、伯母さんの言葉に頷いた私は伯父さん達と一旦帰宅することにした。
この病院の面会時間は、午前十時から午後八時までだという。
だから明日、朝十時にまた出直すことにした私は、後ろ髪を引かれながらも伯父さんの車で家路についた。