【番外編追加中】紳士な副社長は意地悪でキス魔
あのキス……気づかれていた?
デスクの向こうに座るボスの目線がオレの頭をかすめて天井に向けられた。
あの位置は……防犯カメラ?
防犯カメラの録画を見たとか? カメラからはソファの背もたれで死角になってるはず。オレは気になって振り返ってカメラの位置を確認した。眠る咲希さんの前でしゃがんだのはわかってもキスしてるのは映っていない、と思う。
クスクスと笑うボスの声に姿勢をもどす。はめられた!
「二階堂氏から連絡が来て、お前に咲希の子守をしてほしいそうだ」
「え?」
「この前、貴賓室でふたりの間に入っただろう? いたくお前のことを気に入ったらしくてな」
「気に入る? この私めをですか?」
もしかして、咲希さんがオレのことを?
「ああ。二階堂氏がな」
あ、なんだ……。父親のほうか。
「なんだ、がっかりしたか?」
「いえいえいえいえ、滅相もございませんっ!」
ぐわわわわわ。このひと鋭いから困る。
「感謝しろよ、貸し“1”だ。キスのことは黙っておく」
「ななななっ、えっ、あのそのですね……ぐわわわわわーっ☆§●※▽■〇×?!」
鋭いだけでなく腹黒いからたちが悪い。
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