【番外編追加中】紳士な副社長は意地悪でキス魔
オレは咲希さんの相談役、兼、お目付役として、時折、彼女と会うことを請われて。
二階堂オーナーの意図としては、女子大生になって自由な時間が増えた咲希さんに適度な距離で大人を付けたかったらしい。その良識ある大人としてオレは選ばれた。それは今までそれを担ってきたボスには藍本さんというパートナーができて、オーナーなりに遠慮もあるようだ。
あれから咲希さんは片想いをしていた教師に告白をして、ちゃんとフラれて、咲希さんはさらにキレイになった。時折、先生を思い出して泣きそうな顔もするけど、それがまた、オレにはたまらなくて。
抱きしめたいけど、できるわけもなく。
カフェでお茶したり、図書館で調べ物したり、と学生の咲希さんに合わせて週に一度のペースで会っている。
学生時代に戻ったようで、新鮮。
このまま恋が芽生えたら……。
*―*―*
この前は藍本さんのドレスの仮縫いが終わって、それを一緒に見に行った。ドレスを着た藍本さん、その藍本さんを見つめるボス。ふたりをうっとり眺める咲希さん、その咲希さんを見やるオレ。
お得意様のボスへのサービスとして、デザイナーさんが咲希さんに別ドレスを着せてくれた。ピンクのビスチェからギャザーが伸びたプリンセスライン。ガーベラの刺繍が施されて咲希さんにぴったりのデザインだった。
オレがタブレットでバシバシ写真を撮っていたら、ボスに取り上げられて。
“並べ、咲希の隣に。いいから。あのときの礼だ”
ドン、と背中を押されて。
隣に並ぶと咲希さんが腕を組んでくれて。
鼻血を出して倒れたオレを心配そうに覗き込む咲希さんにまた鼻血が噴出して。
みっともなさすぎ、だ……。