【番外編追加中】紳士な副社長は意地悪でキス魔
「なら、私もオフィスに」
先方の部長さんや橘さんの他にもお世話になったかたもいる。ひとこと挨拶もしたい。私は橘さんの背中を追って奥にあるオフィスに向かった。
前回の誘致で何度も打ち合わせに来た。あれから数年経つからメンバーも変わっているかもしれないけれど。
開いていたドアから中をのぞく。橘さんはデスクの上を片付け、パソコンの電源を落とすと足元からブリーフケースを持ち上げる。斜め向かいにいた若い女の子が心配そうに橘さんを見つめた。華奢な肩につく髪は緩く巻かれ、ベビーピンクのカットソーにアイボリーのギャザースカート。橘さんはひとことふたこと話してこっちに向かってくる。女の子は不安そうな眼差しで橘さんを目で追い、自然に私の存在に気づいた。
知らない顔だから、新入社員。清楚な雰囲気で、かわいい。
あ。
私は直感した。彼女が橘さんの新しい彼女?
私は軽く会釈をしたけれど、見覚えのない私の顔に彼女は困惑気味に会釈を返した。
橘さんが、行こう、と私を連れて玄関へともどる。
「橘さん、ひょっとしてあの子」
「ああ、そうだよ」
橘さんはぶっきらぼうに短く答えた。あの女の子が一夜の過ちの相手? 私はなんだかしっくり来なかった。そんな安売りをする子には見えない。橘さんが私という恋人がいることを周りに知らせてなかったとして、飲み会のあとに流れで寝てしまうような……。
なんて言ったら、私もだけど。
先方の部長さんや橘さんの他にもお世話になったかたもいる。ひとこと挨拶もしたい。私は橘さんの背中を追って奥にあるオフィスに向かった。
前回の誘致で何度も打ち合わせに来た。あれから数年経つからメンバーも変わっているかもしれないけれど。
開いていたドアから中をのぞく。橘さんはデスクの上を片付け、パソコンの電源を落とすと足元からブリーフケースを持ち上げる。斜め向かいにいた若い女の子が心配そうに橘さんを見つめた。華奢な肩につく髪は緩く巻かれ、ベビーピンクのカットソーにアイボリーのギャザースカート。橘さんはひとことふたこと話してこっちに向かってくる。女の子は不安そうな眼差しで橘さんを目で追い、自然に私の存在に気づいた。
知らない顔だから、新入社員。清楚な雰囲気で、かわいい。
あ。
私は直感した。彼女が橘さんの新しい彼女?
私は軽く会釈をしたけれど、見覚えのない私の顔に彼女は困惑気味に会釈を返した。
橘さんが、行こう、と私を連れて玄関へともどる。
「橘さん、ひょっとしてあの子」
「ああ、そうだよ」
橘さんはぶっきらぼうに短く答えた。あの女の子が一夜の過ちの相手? 私はなんだかしっくり来なかった。そんな安売りをする子には見えない。橘さんが私という恋人がいることを周りに知らせてなかったとして、飲み会のあとに流れで寝てしまうような……。
なんて言ったら、私もだけど。