幼なじみが好きでしょうがない
「大雅くん、元気にしてる?」
えっ。
なんでそんなこと…………。
だって……。
「げ、元気にしてるよ」
なんなの。
なにがしたいの。
この女。
「そっか~マリアね、まだ大雅くんのこと好きだからさぁ、諦めてないの」
そっ、か。
でも、別に私にそれは
「わ、私には関係ないでしょ」
なんで、なんなの。
ほんとに分からない。
なにがしたいの?
「そう~?だって、芽生ちゃんって大雅くんのこと好きだったでしょ?だからさぁ~、ちょっと言っておこうと思って、ふふふ」
そう言った。
何が面白いの?
笑うところあった?
わたし………………。
「じゃあ、私行くね?ばいば~い」
そう言って、手を振ってどこかへ行った。
すると、後ろから
「め、芽生!?」
あっ、りり……。
「お、おは……「おはようじゃないわよ!あんた、なに、あいつと喋ってるの!?」
私の言葉を遮ってそう言った。
私の隣にいるのは、幼なじみの本田莉々華 ( ほんだ りりか )。
「不可抗力っていうか……」
私、別に話したくて話したわけじゃないし、むしろ、できれば会いたくないし、顔も見たくなかった。
すると、突然、足がガクッとなって、その場に座り込んだ。
こ、腰抜けた。
「ちょっと!?大丈夫?」
私、高校生活やっていけるかな。
怖くなってきた。
まさか、マリアがいるとは思ってなかったから。
「大丈夫だよ。りり。ありがとう。」