男の娘。~絶対秘密の女装アイドル~
「岡安さん、とりあえずメイク落としたい

からアレちょーだい」

「ああ、アレね」

岡安さんはそう言うとウエストポーチから

メイク落としを取り出す。俺は受け取ると

蓋を開けてシートを取り出した。

「私はもう用済みよね。じゃ、ちょっと行

く所があるから。ばいばーい」

「え?どこ行くの?」

「デートよデート。旦那様とね。回らない

お寿司を食べに行く予定だから」

そう言うと彼女はヒラヒラと手を振りなが

らさっさと出て行く。

「ふぅ、やっと一人になれる」

黒髪ロングのウィッグを外し、ウィッグの

ネットも外す。ベタついた髪の毛が気持ち悪

くて思わずかき乱した。

「う~・・・やっぱり気持ち悪い!」

苦手なウィッグの感触から解放されたとは

いえ、メイクをしたままなのが無性に落ち

着かない。さっき取り出したシートで顔の

メイクを全て落とす。

鏡を見るとそこにはいつもの俺がいた。
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