bittersweet
3.唐突な失恋

告白

「私の相談もなしに店になんて行くからだよ」

久美が怒ってる。

「うん・・・。でも吉岡くんの働いてるところ見たくてさ・・・行って後悔したけど」

私はため息をつく。

「突然殴っちゃったりして・・・はぁ・・・」

ドン!と久美は机を叩く。

「それは吉岡が悪い!琴美は怒って当然だよ。大切なファーストキスだもん。そんなに簡単にして欲しくないよね。ほんとにサイテー」

久美はだんだん怒りがこみ上げてきたようで声が大きくなっていってた。

「もう忘れるから私」

うんそうだ。間違いなく嫌われただろうし。元々誘われるままについてった私が悪いんだ。

「琴美さ」

久美がフッと笑った。

「今までボーッとしててマイペースで全然物事に動じる感じがないと思ってたのに、変わったよね。すごくかわいくなったよ。その気持ちは大切にしたほうがいいと思う。今回は相手が悪かったけど」

久美が続ける。

「もうさ。当たって砕けちゃえばいいんじゃない?終わるにしてもこのままじゃもやもやしたままだし」

久美に言われて気づく。

嫌われるならちゃんと嫌われよう。そのほうがすっきりするのかも。

とりあえず話しをしよう。どうして殴ったのか。そして自分がどう思ったのか。

笑われると思うけど、めんどくさいって思われるかもしれないけど、自分の気持ちだけは伝えておこう。

「ありがとう。久美。もう一回話ししてみる」

「そうだよ。とりあえず今メールだけでもしてみなって」

「うん」

携帯を取り出すと何度か着信が入ってた。マナーにしてて気づかなかった。

全部吉岡くんからだった。
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