和泉くんの考えてることはわからない。
和泉くんが、驚いた反応を見せた。
「覚えてないかな…?和泉くん、去年の夏に道で蹲ってたお婆ちゃんを病院に連れてったこと」
「…あぁ、そういえば」
「あれ、私のお婆ちゃんだったの」
「え?」
レアだな。和泉くんがこんなに表情を崩してるなんて。
そんな呑気なことを思いながら、私は和泉くんを見てヘヘッと笑う。
「みんな見て見ぬ振りで通り過ぎてくのに、和泉くんだけは立ち止まってお婆ちゃんを助けてくれたんだよ」
「………」
病院に駆けつけた時に、お婆ちゃんから聞いたんだ。
高校生の男の子が、助けてくれたって。