和泉くんの考えてることはわからない。
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夏休みが終わって、いよいよ新学期。
「和泉くん、おはよう!」
「和泉くん、ちょっと髪伸びた?」
教室に顔を出せば嫌ってほどに女達から声をかけられるのに、肝心の花宮さんから俺に声がかかることはなかった。
「おはよう、花宮さん」
「ひぇ…っ、い、和泉くん…。お、おはよ」
しびれを切らして仕方なく俺から声をかけても、明らかに挙動不審。
俺の目の前であんなことをされた手前、俺と話しずらくなる気持ちは分からないでもないけど。
でも、それでも花宮さんがそんな態度を俺に取るのは気に食わないわけで。