“あなたを愛しています”




その言葉に愕然とした。

いや、なんだか裏切られた気持ちになった。

佐藤さんの相談を聞いて、必死に花屋を探した。

そして、司君なんて凄い人が特別料金で担当してくれることになった。

実際、その料金はあり得ないものだった。

それなのに……




わなわな震える私の隣で、少し困ったように司君が言う。




「早朝に市場に出向いて、最高品質の花を仕入れてきます。

だから、一般向けの花よりは、少し価格が上がるかと……」


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