“あなたを愛しています”





「ごめん……」



思わず謝ると、



「なんで?」



きょとんとした顔でこっちを見る。




「俺、ちゃんと叱ってくれる人、ぐっとくるんだよぉ。

きっとドMなんだよね」




もう、そんなこと言わないで欲しい。

こんな時なのに、胸がきゅんきゅんうるさいから。




きっと、私の顔は真っ赤だ。

それを隠すように下を向いたが、容赦ない由希さんの言葉が飛び込んでくる。




「そうかー。

じゃあ、花奈ちゃんと桜庭さんは両想いってことだね」



「りょ、両思い!?」


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