“あなたを愛しています”





真っ赤な顔のまま俯く私を……

不意に司君は抱き寄せる。




「!?」




とっさの出来事に、心臓が止まるかと思った。

そして反射的に司君を突き飛ばしそうになるが、司君は意外にも力が強いらしい。

私の力なんかではびくともせず、さらに抱き寄せる手に力を込めた。





寒い冬に、温かい司君に抱きしめられる。

その体温に身体が沸騰しそうで、その香りに頭が麻痺しそうだった。


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