“あなたを愛しています”





司君はにこにこ笑いながら話を続ける。




「まさかと思ったけど、花奈ちゃんが担当だったんだねぇ。

俺、花奈ちゃんに会えて嬉しいなぁ」





なんでそんな恥ずかしいこと、堂々と言ってしまうの!?



真っ赤な顔の私に対して、司君はやっぱりいつも通りだ。

きっと、私の「好き」のほうが大きいのだろう。





「花奈ちゃん、素敵な式だね」



「ありがとう」



「もらったブーケ、あとで花奈ちゃんにあげるよ」



「なっ……なんで!?」




もう、胸がどきんどきんとうるさい音を立てていた。

どうしてこうも変な人に、こうも惚れているのかと驚くばかりだ。


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