“あなたを愛しています”







時間は刻一刻と過ぎ、新郎新婦がお色直しのために退出する時間となる。

大切な人との感動的な退出の後、ホッと一息ついた私の耳に……衣装スタッフからのあり得ない言葉が飛び込んできた。





「カラードレス用のブーケがありません」



「……え!?」



「どこを探してもありません!!」




悲鳴のようなその声に、慌てて会場を飛び出していた。




ブーケが……ない!?

なにそれ、あり得ないよ。

きっとどこかに置いてあるはず!!


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