“あなたを愛しています”






彼女の発言に、不安を覚えていた。

だけど、単なる元カノだと思っていた。

それなのに……私に隠れて二人でこそこそしていたなんて!




司君に限って、浮気なんてしないと思っていた。

過去のあの人とは違うと信じていたのに……






「司、次は彼女を悲しませるなよ」



弘樹さんの言った言葉が頭を過る。





……きっと、司君はあの人と付き合っている時だって浮気をしたんだ。

浮気性なんだ。

もう、私、どうして不毛な恋ばかりするの?

私は幸せになれないの!?





気付いたら、頰を涙が流れていた。

その涙を拭って、誰もいない暗い自宅へと急いだ。


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