“あなたを愛しています”
呆然と立ち尽くす私を前に、司君がマフラーとコートを脱ぐ。
そしてそれを、ぽいっとソファーに放り投げた。
「やっ……やめて!!」
慌ててコートをハンガーにかける。
「えっ!?何でぇ!?」
彼は不思議な顔をしながらも、持っていた紙袋を放り投げた。
それはふわりと宙を舞い、どさっと音を立てて床に落ちる。
まさかの、物の扱いまで雑な人!?
あんなに繊細なフラワーアレンジメントを作るのに!!
だけど……放り投げられた紙袋から、淡いピンク色の花が覗いているのが見え、それに釘付けになってしまう。