“あなたを愛しています”



狂気の沙汰だ。

司君は凄腕のフラワーデザイナーだし、実家は華道の家元だ。

それに比べ、私の出来ることなんて、花の水やりくらいだ。




それなのに、



「じゃあ、やってよぉ」



楽しそうに司君が言う。




「花奈ちゃんが生けてくれたお花、インテリアにするからぁ!!」




冗談でもやめてほしい。

冗談にならないから。



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