“あなたを愛しています”





「まさか、自分が料理人になるとは思ってませんでしたよ。

両親には好きな道に行けっつって言われていたから」





そうなんだ。

世の中には司君みたいな人もいれば、藤井さんみたいな人もいるんだ。

親の敷いた道を自ら歩く藤井さんは幸せ者だが……司君だって幸せ者だ。

今の司君、毎日すごく楽しそうだから。





司君を思うと顔がにやけてきた。

はやく司君に会いたいと思ってしまう。



< 348 / 353 >

この作品をシェア

pagetop