“あなたを愛しています”






「え……?」




思わず振り返ると、お気に入りのコートの裾が真っ二つに裂けていた。




「あ……あぁ……」




震えが止まらない。




「高かったのに……」




最悪だ。

この変人、疫病神だ。

やっぱり関わっちゃいけない人だ。





涙を必死にこらえ、変人を睨む。

怒りに満ちた私はもう、イエスマンではなかった。

……そう、怒りによってストッパーが外れた私は、それを全て変人にぶちまけていたのだ。


< 38 / 353 >

この作品をシェア

pagetop